佐藤和由 / 絶滅屋
Kazuyuki Sato / ZETSUMETSUYA
佐藤和由氏 ロングインタビュー
第1回 2016-07-12 公開
第2回 2016-07-13 公開
第3回 2016-07-14 公開
第4回 2016-07-14 公開
PROFILE
1982年生。山形県出身。 [リンク/絶滅屋Twitter]
メーカーの社員原型師としてキャリアを積み、2015年末より「絶滅屋」を屋号にフリーランスの原型師として活動開始。
怪獣、恐竜、古生物などを得意とする。これらは幼少時から愛好したものだったが、造形に目覚めたきっかけは1996年公開の映画『ガメラ2』と、それを題材としたジオラマ作例が表紙を飾ったホビージャパンのエクストラ誌「怪獣大進撃5」。当時中学生の佐藤にとって、「怪獣だけの造形が載っている本」との遭遇は衝撃だった。製作記事に夢中になり、造形に使用されたと書かれている「ファンド」(石粉粘土)なるものを模型屋へ探しにいき、自らも怪獣造形に手を染めてゆくのは当然の流れだった。
造形にのめりこんだ佐藤はそれを生業にしたいと考え、高校卒業後は代々木アニメーション学院の特殊メイク科へ進み、その流れで原型制作会社『有限会社バイス』へ入社。アシスタントとして経験を積む。その後ガレージキットメーカー『怪獣無法地帯』にて「ウルトラセブン」の“バド星人”を制作、21歳で実質の原型師デビューを果たした。その後『株式会社アートストーム』の社員原型師となり、怪獣からメカといった数多くのキャラクター原型を手掛けるようになる。
版権ものキャラクターや、実在の(実在した)生物しか手掛けてこなかった佐藤にとって、「クトゥルフ」という元ネタはあるものの、デザインから描き起こしたオリジナルの造形作品は今回の『邪神怪獣クトゥルフ』が初となる。何にも縛られることなく、伸び伸びと怪獣愛や経験、持てるスキルを注ぎ込んだ本作品の制作は、とても豊かな造形体験であったとのこと。商業原型師としてのキャリアとスキルを持った“新人作家”・佐藤和由は、これからどんな作品を創っていくのか? 楽しみは尽きない。
■関連リンク
【絶滅屋 Twitter】
(テキスト/ 原田プリスキン)
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