完全な失敗作となった76の後継機として開発されたタイプ77は、より強いウェッジシェイプと無駄を削ぎ落としたスリムなシャシーを持って誕生した。細く低いノーズからテールまで、美しいウェッジシェイプを形成する反面、ノーズ左右にはサスペンションの取り付け点を兼ねる巨大で無骨なフロントブレーキキャリパーがむき出しに配置され、特徴的なメカニズムを確認できる。しかし、実戦投入後は成績不振のため多くの改修を受けることとなった。最終的には日本GPで優勝を飾るが、デビュー当時の奇抜かつ魅力的な姿は見る影もなくなっていた。改修と共ににデザイン的な魅力を徐々に失っていった反面、成績が向上したことは皮肉な結果と言えるだろう。
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