PRODUCT DETAIL

SUPER MIXTURE MODEL VOL.3

DYNAMITE vs Rockin’ Jelly Bean

VAMPIRELLA

参考価格:22,000円(税込)
発売予定:2018年3月
全高約29cm
デザインアレンジ・パッケージアート: Rockin'Jelly Bean
原型制作:藤本圭紀 / 株式会社エムアイシー
ペイントマスター制作:矢竹剛教(ACCEL)
企画・制作・発売: 株式会社豆魚雷

Price: $299.99
Publication Date: March 2018
Sculpt:Yoshiki Fujimoto / M.I.C Corp.
Painter:Yoshinori Yatake(ACCEL)
Manufactured by : MAMEGYORAI, Inc

Vampirella, Dynamite, Dynamite Entertainment and its logo are
(R) & (C) 2017 Dynamite. All rights reserved.

日本が世界に誇るロウブロウ・アーティスト、“ロッキン・ジェリービーン”。そして1969年にアメコミのホラー・フィメールとして誕生し、現在に至るまで不動の人気を誇るキャラクター“バンピレラ”。自らもバンピレラのファンであるというロッキン・ジェリービーンが、ついに彼女を描き下ろす日がやってきた! SUPER MIXTURE MODEL新作として、あまりにマッチしすぎる夢のコラボレートが実現です。最高にかっこよくてちょっとだけコワい、RJBのタッチが見事に立体化されたバンピレラ本体。そしてベースの棺桶とそこからニョキニョキ伸びるゾンビの腕、さらに奥から覗く謎の大きな目! 360度、全ての角度が見どころだらけ。自身のイラストの立体化の最高傑作とRJBが太鼓判を押す、究極のフィギュアが誕生しました。

原型制作を手掛けたのは、いま最も注目すべき造形作家・藤本圭紀氏。彩色見本制作は国内屈指のペインター・矢竹剛教氏(ACCEL)が担当。パッケージアートはもちろんロッキン・ジェリービーンの描き下ろし!

ARTISTS

Rockin' Jelly Bean

Rockin’ Jelly Bean

音楽と密接な関係にある彼のアート・スタイルは日本のインディー GARAGE PUNKシーンにおけるフライヤー、ジャケットなどの製作をキャリアの原点としている。
さらに活動は国内外、インディー、メジャーの枠を越えて拡張し、現代美術の世界まで及ぶ。1996年の渡米をきっかけにLAW BLOW ARTシーンでの活躍の場を見いだした彼はCOOP、KOZIKなどと共にグループ展に参加。それと同時にブランド「EROSTY POP!」を設立。7年間のL.A.での活動ののち、2005年からは活動の拠点を日本に移し、原宿に自信のショップ「EROSTIKA」をプロデュースする側ら様々な分野でCOOLなアートワークを提供し続けている。


藤本圭紀

藤本圭紀 | 原型製作

Yoshiki Fujimoto | Sculpt

大阪芸術大学で彫刻を学び、等身大の裸婦像などを制作、立体としての人体への理解を深める。卒業後はフィギュア原型制作会社・株式会社エムアイシーに入社。粘土による手造型のみならずデジタル造型も習得、さらに彩色までも手掛ける。マテリアルやツールだけでなく、手掛けるジャンルも多岐にわたり、美少女やクリーチャー、リアル造型に至るまで幅広くスキルを磨く。商業キャラクターを多数手掛ける一方、自らの世界観に基づくオリジナル造形作品も多数制作。あらゆる造型をマルチに、そしてハイレベルでこなすことができるという、得がたい才能を持つオールラウンダー原型師として業界内で高い評価を得る。現在最も注目すべき原型師のひとり。


矢竹剛教

矢竹剛教 | ペイントマスター制作

Yoshinori Yatake | Paint

日本を代表するペインターの一人。ゲーム制作会社よりキャリアをスタート、FRP成形、塗装業といった職業を経て、モデルフィニッシャーとなる。アメリカのホビーコンテストで様々な賞を総なめにするほどの実力の持ち主でありながら、「塗装だけでなく造形力も習得しなければお互いの長所を活かせない」と考え、造形活動もスタート。初期の造形作品「丑蜜」はワンダーショウケースに選出されるなど、造形作家としても高い評価を得ている。代表作として豆魚雷「インビジブルウーマン」「ミスティーク」(ともに原型・ペイント)、Gecco「メタルギアライジング/ 雷電」「サイレントヒル2/ バブルヘッドナース」「レッドピラミッドシング」(ともにペイント)など多数。

ロウブロウ・アートの巨匠Rockin’Jelly Beanが描くアメコミキャラクターをフィギュア化するシリーズ、『SUPER MIXTURE MODEL』。
2010年発売の「インビジブルウーマン」、2014年発売の「ミスティーク」に続く第三弾「バンピレラ」が遂に完成!
Rockin'Jelly Beanのプロデュースショップ「エロスティカ」で、
デザインのRockin'Jelly Bean、原型制作の藤本圭紀さん、彩色見本担当の矢竹剛教さんとともに、制作を振り返りました。

Rockin'Jelly Bean … 以下: RJB
藤本圭紀さん … 以下: 藤本
矢竹剛教さん … 以下: 矢竹
聞き手 / 原田プリスキン(豆魚雷)… 以下: 原田

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Rockin'Jelly Bean ×
藤本圭紀

原田またSUPER MIXTURE MODELの新しいのをまた作りたいんですということで、もう2年位前かな? ジェリービーンに打診した時に、あまり反応が良くなかったように記憶していて。

RJBそ、おだね。

原田「フィギュアなあ……」みたいな。

RJB自分が描いた女の子のフィギュアっていうのは、やっぱり結構こだわりがあるので。もちろんインビジブルウーマンなんかはとてもいい感じになったんだけど、時間がすごくかかったよね。自分の描く女の子っていうのはなかなか思ったような立体になってくれないもんなんだなっていうのを、当時すごく思っててね。

原田確かに難産が続いてました。

RJBそうそう、苦しかったなあってのがあって。なのでどうなのかなというのは正直あったんだけど。ただ、キャラクターがバンピレラだというのはすごく魅力で。

原田バンピレラは好きだったんですね。

RJB20代でアメリカに行った時に、「CREEPY」とか「EERIE」みたいな古い雑誌を集めてて。その時にバンピレラも知って、その頃から好きになった。髪型や衣装なんかはもう既にアイコンとなっていたので、似た様なキャラクターを非公式で描くこともあったけど、いつかなにかの形でバンピレラをガッチリ描いてみたいなという夢はもちろんあった。実際にフィギュアで作りたいなんてのを具体的に考えたことは、もちろん無かったけどね。

原田ジェリービーンでバンピレラはめちゃくちゃ合うと思ったんです。

RJBうん、ウォーレンの60年代、70年代前半とかのやつね、あの頃のは絶対好きだから。マンガは家にいっぱいあるよ。ただ、今でも続いてるんだよね? 80年代以降のはあまりカッコいいとは思わないから、勿体ないなって思ってた。自分にとっちゃやっぱ60年・70年代のあたりの、古臭いヒップでちょっとゴシックホラー調な感じがいいかなー。

原田わかります。

RJBだからこういう後ろの髪が盛り上がってるビーハイブヘアの、60'sなバンピレラを作りたいっていうのがあった。

RJBあと何だっけ、こういうポーズの有名な絵があるよね。

原田ホセ・ゴンザレスが描いた、指差してるやつ。

RJBあれが一番かっこいい!

原田一番ですね。

RJBやっぱ自分にとってバンピレラはあれが一番で、あれを復刻してポスターで出してくれたら、他はいらないくらい(笑)。正にあれが自分にとっては教科書だったわけで、あれに近づきたいという思いは常にあったね。なのでこの話が出たときは「ついに俺がバンピをやっていい時が来たんだ!」って思ってすごく嬉しかった。

原田おかげで、じゃあバンピレラを作りましょう、やりましょうということになりまして。具体的な話が進む中で、どの原型師さんにお願いするかという部分で、相当慎重になられてましたよね。

RJBそう。インビジブルウーマンとミスティークを矢竹さんにやってもらったんだけども。次は別の方で考えてるんだって聞いて、それでちゃんといい方に出会えるのかなっていうのもあったし。自分の描いた絵を立体的に、ちゃんとわかって作ってもらえるのかなっていうね。

原田肉の食い込み方とかが、よく誤解されるんだっていうふうに仰っていた記憶があります。

RJB絵では誇張して描いているんだけども、例えば衣装が食い込んでいるとか。そういう全ての影を直に追って立体化すると、ちょっと過剰で気持ち悪い立体になってしまうみたいで、例えば手の節なんかがすごい極端に、それこそ昆虫みたいになっちゃったりして。なので逆に言うと、この絵を元に原型師の方がちょっと違うアプローチで作ってもらったほうが……コラボレーションくらいのほうがいいと思ってたんだよね。

原田そのまんま作らないでほしいんだというのを聞いて、当時驚いたんです。

RJBインビジブルウーマンの顔も、よく見てもらうと全く原画を追っているわけではないよね。けど3Dとして全体から見ると自分の絵の感じになってる、そしてどこからみてもすごく可愛いし、総じて自分の思った感じになってるからいいんですよ。そういう意味で言うと、その辺を信頼できる原型師の方に今度は会えるのかなあという不安があったってことだね。

原田なるほど。ということでお話を色々聞き、僕は確信を持って、藤本さんなら間違いないと思いました。

RJBいやあーー、フジモっちゃんにはびっくりしましたね!

藤本わあ!

RJB良かった!

藤本ありがとうございます!

原田藤本さんのほうはいかがでしたか? 最初ジェリービーンのフィギュアをお願いしたいと聞いたとき。

藤本それはもちろんめちゃくちゃ嬉しかったですよ! 尊敬する矢竹さんの後ということで、プレッシャーもすごかったですが(笑)。

RJB自分の絵のことは元々知ってたんだったっけ?

藤本もちろん、もちろんもちろん! 大ファンで、作りたいっていう欲求はすごくあったんですよ。

RJBはあー、そっかそっか。それは有り難い。

藤本すごくファンでした。ただ、作っているうちに「ファンが作るものになっては駄目なんだ」というのを途中から思い始めたんですよね。

RJBほほお、なるほど。どのへんで?

藤本さっきジェリービーンが言ってたように、その絵をトレースするように立体にしていくのでは駄目だと。フィギュアを360度見て、どこからでもジェリービーンの雰囲気、ジェリービーンの絵を感じさせるものにするにはどうしたらいいのかっていうのをすごい考えるようになりました。答えとしては、「自分がジェリービーンになるしかねえ!」って(笑)。

原田ファンから、本人になりきらないとダメだと(笑)。

藤本「それ以外無え!」って、途中からすごい考えるようになりました。

RJB360度ね。本人じゃないとね、後ろからの気持ちまで分からないもんね(笑)。

原田でもお二人のやりとりを見てて、チェックのたびに確実に毎回前進している感がありました。キャッチボールがすごくうまくいってるな、相性いいなと。

藤本ホントですか。

RJBそう! 結構リアクションが早く返ってくるからね、いつも。良かった!

藤本いやあ、良かった。ありがとうございます。

原田デジタルによる造形という要素も大きかったように思います。

藤本後半はそうですね。最初は粘土で作ったのを途中でスキャンして、デジタル造形に切り替えて手数を入れていきました。

RJB今回それがあったもんね、デジタルっていうのがね。今までと違って。

原田だから詰めの部分のスピード感は見ごたえがありましたよ。